現在、一般的な液晶モニター・ディスプレイに使われる主流パネルは、TN・VA・IPSの3種類。
各パネルの特徴はさまざまなサイトで解説されていますが、3種類のパネルでマルチモニターにした経験からすると、実際に使ってみないと分からないことも多いです。
そこでこの記事では、TN・VA・IPSパネルの違いや特徴をサクッと解説。
各モニターでいくつかの作業をして、感じたことをまとめているので、ぜひパネル選びの参考にしてみてください。
パネルごとの特徴を比較:スペック早見表
各パネルの特徴を簡単にまとめると、以下のとおりです。
| 特徴 | TN(Twisted-Nematic) | VA(Vertical Alignment) | IPS(In-Plane Switching) |
|---|---|---|---|
| 総合画質 | △(普通) | ○(やや良) | ◎(非常に鮮やか) |
| 価格帯 | ◎(安価) | ○(中価格) | △(やや高価) |
| 視野角 | 狭い | 普通〜広め | とても広い |
| 応答速度 | 非常に速い | 普通 | やや遅いが進化中 |
| おすすめ用途 | FPS・対戦ゲーム中心 | 映画・動画全般・一般ゲーム | 仕事・映像編集・高画質ゲーム |
上記のとおり。迷ったら、おすすめ用途に応じて選べばOKです。
それでも選びきれないという人向けに、記事の最後にはおすすめパネルも紹介しています。
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TN・VA・IPSパネルを使った感想
ここからは、TN・VA・IPSモニターを実際に使ったときの感想をまとめています。
今回は、以下の用途で使用してみました。
- PC作業(ネット閲覧・記事作成)
- ゲーム
- 動画・映画
一つずつ紹介していきます。
TNパネルの感想

TNモニターは「ViewSonic VX2757-mhd」を利用。当時の価格で2万円くらいです。
1.PC作業
数年間メインモニターとして、ネットサーフィンやブログ作業を行ってきた結果、特に不満も問題も感じませんでした。
ですが、TNパネルは視野角が狭いので、マルチモニターのように画面を斜めから見る場合にはおすすめしません。
過去にTNモニターをサブ用でメインの横に設置したときは、画面が白っぽくて文字が読みにくく、画像は何が映っているのか分からなかったことがあります。
2.ゲーム
TNパネルは、低コストで応答速度を高速にできることが特徴です。
なので、今回使ったモニターでも動きの速いゲームをプレイしたところ、残像感なく快適に楽しめました。
特にスピード感あるゲームでは、画面が見やすいほどより素早い反応が可能になるので、オンライン対戦で有利に。
とはいえ、やはり画質はいまいちなので、ゲームの綺麗な映像を求めるよりも勝つことを優先する人向けのパネルと言えるでしょう。
▼モニターだけじゃなく、PC自体も最適化したい人は以下の記事がおすすめ。
3.動画・映画
高速な応答速度はゲームだけでなく、動画や映画でも活躍します。激しいアクションシーンでも、鮮明なので目が疲れにくいですし、長時間でも快適に視聴できます。
ただし、それは正面から見た場合の話で、少しでも斜めから見ると視野角の狭さが画質に大きく影響します。
なので、複数の人とモニターを見る場面にも、TNパネルはおすすめできません。
正直、VAやIPSモニターを使うまではそれほど気にならなかったのですが、一度他のパネルを知ってしまうと画質にかなりの違いを感じるようになりました。
VAパネルの特徴と使用感

VAモニターは「KA270H Abmidx」を使用。当時2万円ほどのモニターです。
1.PC作業
ブログ作業やインターネット閲覧では、これといった問題はなく、TNパネルとの大きな違いも感じられませんでした。
しかし、VAはTNに比べると視野角が広いので、上下左右の見る角度を気にしなくてもよいのが強みです。
なので、画面を斜めにするサブモニターやマルチモニターにも使いやすいかと。結果、このVAモニターは、縦画面にしてメインモニターの横に設置。
縦画面はウェブサイトを見るときにとても便利で、スクロール回数が減るため、作業効率も大幅アップです。
2.ゲーム
今回のVAモニターに特別なゲーミング機能はありませんが、それでも違和感なくゲームを楽しめました。
応答速度も4msだったので、動きのあるシーンでも残像感や遅延はなく、複数のタイトルをプレイしてもこれといった問題はなし。
さらにTNパネルよりも映像に迫力があり、IPSパネルよりはコストが抑えやすいので、性能と価格のバランスに優れたパネルと言えるでしょう。
3.動画・映画
VAパネルは、暗いシーンの多い動画やゲームに適しているとよく紹介されています。その理由は、コントラスト比が高く、引きしまった黒を表現できるから。
たしかに、映画やドラマで夜の場面を見てみると、臨場感は抜群でした。暗いシーン限定なら、黒がやや白っぽくなるIPSパネルよりもおすすめです。
逆に言えば、真っ黒な映像が少ないアニメは、発色のいいIPSパネルで見たいかなと。
よって、好きな映画やドラマ、ゲームのジャンルよっても、適したパネルは変わるように思えました。
IPSパネルの特徴と使用感

最後のIPSモニターは「27UL600-W」で、購入価格は4万円ちょっとでした。
1.PC作業
IPSパネルは視野角と色の再現性に優れているので、ネット閲覧から文章作成まで、さまざな作業に適しています。
特に静止画が美しく、画像編集や動画編集には、IPSパネル一択と思えるほど。
またVAやTNモニターで作業していたときは、モニターの画質調整にかなり時間をかけていましたが、IPSモニターでは何もしなくても発色が良かったことに驚きました。
クリエイターや医療現場など、色の正確さが重要な場面ではIPSモニターを使うことが多いようです。実際に、IPSパネルの高い色再現性を体験すると、たしかに納得できます。
2.ゲーム
ゲームで画質を優先するならIPSパネルで決まり、と思えるくらい映像が美しいです。
今回のIPSモニターは応答速度が5msなので、ガンガン動くゲームでも残像感を感じることはありません。
さらに、今では1m応答速度や高速リフレッシュレートに対応するモデルが充実しており、応答速度が遅いというIPSパネルのデメリットはずいぶんと改善されました。
ただし、高性能な製品は、同スペックを持つ他のパネルに比べると高価な傾向。
頻繫に購入するものではないとはいえ、コストがかかりやすいのは、やはり悩みどころと言えるでしょう。
3.動画・映画
動画や映画を見ると、IPSパネルの鮮やかさと高い色精度が相まって、TNやVAパネルよりも映像にインパクトを感じられます。
ぶっちゃけ、IPSモニターを使い始めたときは少しギラギラしすぎかなとも思いましたが、すぐに慣れました。
とにかく、アニメや映画など、さまざまな映像コンテンツの視聴が非常に快適。
視野角が広いので大型モニターやマルチモニターにも最適ですし、家族や友達と色々な角度から画面を見る場合にも、IPSパネルはバリバリ活躍します。
おすすめパネル早見表とモニター選びのポイントまとめ
目的別おすすめパネル
| 使用目的 | おすすめパネル | 理由・特徴 |
|---|---|---|
| FPS・格闘・対戦ゲーム中心 | TNパネル | 優れた応答速度と安価さで勝ちにこだわるゲーマー向き |
| 動画・映画・ゆったりプレイ | VAパネル | コントラスト比が高く、落ち着いた映像を楽しみたい人にぴったり |
| RPG系・仕事・色重視 | IPSパネル | 正確な色再現と広視野角で、作業効率と画質を両立できる |
価格帯別おすすめパネル
- 2万円前後:高速応答のTN、もしくはバランス型のVAパネルが狙い目
- 3〜4万円台:色再現性と高リフレッシュレートを両立したIPSモデルも候補に
- 5万円以上:本格的な4K IPSが視野に入り、HDR対応やプロ向け機能が充実
▼ゲームを快適に遊ぶにはモニターだけでなくPCも重要です。
おわりに:後悔しないモニター選びは「用途」がカギ
結局、どのパネルが一番優れているかは、使用目的によって異なります。
「応答速度で選ぶならTN」、「映像美を求めるならIPS」、「コスパとバランスを重視するならVA」というように、用途に合わせて選ぶことで、満足度が格段に高まります。
特に最近では、IPSパネルでも応答速度や価格が改善されており、「迷ったらIPS」という選択肢が一般的になりつつあります。
ゲーミング、クリエイティブ、映像視聴など、あらゆるシーンで美しい映像と快適な操作性を両立したい方は、ぜひIPSパネル搭載のモニターを検討してみてください。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。




