ゲーミングPCを選ぶとき、意外と迷いやすいのが電源容量です。
CPUやグラフィックボードは分かりやすくても、「650Wで足りるのか」「750Wにしたほうがいいのか」「850Wまで上げるべきなのか」は判断しにくいですよね。
電源容量が足りないと、ゲーム中に突然電源が落ちたり、再起動したりする原因になることがあります。
一方で、必要以上に大きすぎる電源を選ぶと、価格が高くなるわりにメリットが少ない場合もあります。
大事なのは、今の構成に合った容量に、少し余裕を持たせることです。
この記事では、ゲーミングPCに必要な電源容量の目安、簡単な計算方法、BTO購入時の見方、失敗しない選び方を初心者向けに解説します。
結論|ミドル構成は650W前後、ハイクラスGPUは750W以上が目安

ゲーミングPCの電源容量は、主にグラフィックボードとCPUの組み合わせで決まります。
ざっくりした目安は次の通りです。
| 想定構成 | 電源容量の目安 |
|---|---|
| フルHD中心の入門構成 | 550W以上 |
| RTX 5060級などのミドル構成 | 650W前後 |
| RTX 5070級以上のハイクラス構成 | 750W以上 |
| RTX 5070 Ti級や余裕を見たい構成 | 750〜850W前後 |
| RTX 5080以上やハイエンド構成 | 850〜1000W以上も検討 |
フルHD中心の入門構成なら、550W以上が目安です。
RTX 5060系やRTX 4060系などのミドル構成なら、650W前後で足りるケースが多いです。
RTX 5070やRTX 5070 Tiクラスになると、750W以上を見ておくと安心です。
さらに、将来GPUを交換したい人や、余裕を重視する人は850Wも候補になります。
ただし、電源容量は大きければ大きいほど正解ではありません。
必要以上に大きい電源を選んでも、普段からそのW数を使うわけではないからです。
迷ったときは、次の4点で判断しましょう。
- まずGPUに合う電源容量を決める
- 標準構成なら無理に上げすぎない
- 将来GPUを交換する予定があるなら余裕を持たせる
- W数だけでなく80PLUS認証や品質も見る
ゲーミングPCの電源は、容量・品質・将来性をセットで考えることが大切です。
※電源容量だけでなく、CPU・GPU・メモリ・ストレージまで含めて全体のバランスを見たい人は、ゲーミングPCの選び方もあわせて確認しておくと判断しやすいです。
30秒診断|あなたに必要な電源容量はどれ?
細かい計算が面倒な人は、まず次の診断で目安を出してみましょう。
グラフィックボードのクラスで決める
- 軽めのゲーム中心、フルHD入門クラス
→ 550W以上 - フルHD高fps、WQHDも視野に入れるミドルクラス
→ 650W前後 - RTX 5070 / RTX 5070 Ti級、WQHD高fps、重いゲームも遊びたい構成
→ 750W以上 - ハイエンドGPU、4K、配信や動画編集も重視する構成
→ 850W〜1000W以上も検討
迷ったら1段階だけ余裕を見る
段階アップの目安は、以下のイメージです。
550W → 650W → 750W → 850W → 1000W
たとえば、650Wが目安のミドル構成でも、将来ハイクラスGPUへ交換したいなら750Wを検討します。
750Wで迷う構成でも、長く使う予定や余裕を重視するなら850Wも候補になります。
ただし、標準構成のBTOゲーミングPCをそのまま買う場合は、無理に電源容量を上げなくてもよい場合が多いです。
CPUやGPUを大きくカスタマイズする場合だけ、電源容量もあわせて確認しましょう。
ゲーミングPCで電源容量が重要な理由
電源ユニットは、PC全体に電力を供給するパーツです。
CPUやグラフィックボードが高性能でも、電源が弱いと安定して動かせません。
容量が足りないと突然落ちることがある
電源容量が足りないと、次のような不具合が起こることがあります。
- ゲーム中に突然電源が落ちる
- いきなり再起動する
- 画面が真っ暗になる
- 高負荷時だけ不安定になる
- 原因が分かりにくい不調が増える
特にゲーム中は、CPUやGPUに一気に負荷がかかります。
普段のネット閲覧では問題なくても、重いゲームを起動したときだけ落ちる場合は、電源容量や電源品質が関係している可能性があります。
もちろん、突然落ちる原因は電源だけではありません。
熱、メモリ、ドライバー、ストレージなどが原因になることもあります。
ただ、電源容量がギリギリだと原因を切り分けにくくなるため、最初から少し余裕を持たせておくほうが安心です。
※ゲーム中に落ちる・電源が入らないなどの症状がすでに出ている場合は、ゲーミングPC修理の正しいやり方も参考になります。
電源交換は手間がかかりやすい
電源ユニットは、CPU、GPU、マザーボード、ストレージ、ファンなど、さまざまなパーツに電力を送っています。
そのため、電源交換では多くのケーブルを外し、必要な場所へ正しく接続し直す必要があります。
GPU交換やSSD増設に比べると、初心者には少し面倒な作業です。
また、電源はほかのパーツにも関わるため、故障したときに電源だけ交換しても、別のパーツまで破損していると復旧しない場合があります。
だからこそ、最初から信頼できる電源を選ぶことが大切です。
電源容量は大きいほどいい?過剰容量の注意点
電源容量は、足りないと困ります。
ただし、大きければ大きいほどよいわけでもありません。
大きい電源でも常にそのW数を使うわけではない
1000W電源を積んだからといって、常に1000Wを使うわけではありません。
実際の消費電力は、PCの構成や負荷によって変わります。
軽い作業中は少なく、ゲーム中や高負荷時に増えるイメージです。
そのため、電源容量が大きいだけで電気代が大きく跳ね上がるわけではありません。
必要以上に大きいと価格やサイズで損しやすい
過剰な電源を選ぶと、次のようなデメリットがあります。
- 本体価格が高くなりやすい
- ケースによってはサイズが合わない場合がある
- ミドル構成で、1000Wなどの大容量を選んでも性能アップにつながりにくい
- ほかのパーツに予算を回しにくくなる
将来性を考えて少し余裕を持たせるのはよいですが、理由なく大きすぎる電源を選ぶ必要はありません。
おすすめは、今の構成に合う容量+必要に応じて1段階の余裕です。
電源容量の簡単な計算方法

早見表だけでは不安な場合は、簡単な計算で確認できます。
CPU・GPU・その他パーツを足して1.5倍する
初心者は、次の考え方で十分です。
- CPUの消費電力の目安を確認する
- GPUの消費電力の目安を確認する
- マザーボード、SSD、ファンなどをざっくり100Wで見る
- 合計に1.5倍をかける
たとえば、以下のような構成で考えます。
| パーツ | 消費電力の目安 |
|---|---|
| GPU | 約115W |
| CPU | 約125W |
| その他パーツ | 約100W |
| 合計 | 約340W |
この場合、340W × 1.5 = 510Wです。
そのため、550W以上が目安になります。
なお、電源容量の余裕は「2倍を目安にする」という考え方もあります。最近の電源ユニットは品質が向上しているため、当サイトでは1.5倍以上をひとつの目安として考えています。
もちろん、これはざっくりした計算です。高性能GPUや高性能CPUを使う場合は、早見表とあわせて余裕を持たせましょう。
不安なら電源容量計算ツールを使う
手計算が不安な場合は、ドスパラの電源容量計算機のような電源容量計算ツールを使うのも便利です。
CPU、GPU、メモリ、ストレージなどを入力すると、おおよその必要容量を確認できます。
特に、BTOでカスタマイズする場合や、あとからGPUを交換したい場合は、計算ツールで一度確認しておくと判断しやすくなります。
電源ユニット選びで見るべきポイント
電源ユニットは、W数だけで選ばないほうがよいです。
同じ750Wでも、品質や認証、サイズ、静音性が違います。
80PLUS認証はGOLD以上を目安にする
電源ユニットを選ぶときは、80PLUS認証を確認しましょう。
80PLUSは、電源の変換効率を示す目安です。
BRONZE、SILVER、GOLD、PLATINUMなどのランクがあります。
初心者は、80PLUS GOLD以上を目安にすると選びやすいです。
もちろん、GOLDなら絶対に安心というわけではありません。
ただ、安すぎる電源を避ける判断材料になります。
メーカー・保証・サイズも確認する
電源は、極端に安い無名品より、実績のあるメーカーやシリーズを選んだほうが安心です。
たとえば、Seasonic、Corsair、MSIなどは、電源ユニットでよく候補に挙がるメーカーです。ただし、同じメーカーでもモデル差があるため、W数・80PLUS認証・保証期間・レビューをセットで確認しましょう。
また、電源ユニットにはサイズがあります。
一般的なミドルタワーではATX電源が多いですが、小型ケースではSFX電源が必要になる場合があります。
自作や交換をする場合は、ケースに入るか、ケーブルを取り回せるかも確認しておきたいです。
BTOゲーミングPCで電源容量を見るときの注意点
BTOゲーミングPCを選ぶ場合も、電源容量は確認しておきたい項目です。
標準構成なら無理に上げなくてもよい
ドスパラ、マウスコンピューター、パソコン工房などの主要BTOショップでは、基本的に構成に合わせた電源容量が選ばれています。
そのため、標準構成のまま購入するなら、無理に電源容量を上げなくてもよい場合が多いです。
初心者が不安だからといって、すぐに1000Wへ上げる必要はありません。
ただし、購入前に電源容量と80PLUS認証は確認しておきましょう。
容量に余裕があるか、認証がBRONZEなのかGOLDなのかを見るだけでも判断しやすくなります。
※価格帯ごとに完成品の候補を見たい人は、20万円以下のおすすめゲーミングPCや、25万円以下のおすすめゲーミングPCも参考になります。
CPUとGPUを同時に上げるなら再確認する
注意したいのは、カスタマイズでCPUとGPUを同時に上位モデルへ変更する場合です。
CPUとGPUの両方を上げると、必要な電力も一気に増える可能性があります。
その場合は、電源容量を計算するか、最初から上位CPU・上位GPUで構成されたモデルを選ぶほうが安心です。
購入後に自分で電源交換することもできますが、ケーブルの付け替えが多く、初心者にはやや面倒です。
時間を取られたくない人や、配線の見た目まできれいに仕上げたい人は、BTO購入時にショップで構成してもらうのも選択肢です。
※RTX 5070級以上の構成を検討している人は、RTX 5070搭載ゲーミングPCの選び方もあわせて確認しておくと、GPU性能と電源容量のバランスを見やすくなります。
電源容量でよくある失敗
電源容量でよくある失敗を整理します。
W数だけ見て品質を見ない
「750Wだから安心」と思っても、電源の品質が低いと不安が残ります。
電源は、W数だけでなく80PLUS認証、メーカー、保証、レビューなども見て選びましょう。
将来のGPU交換を考えていない
今の構成だけなら足りても、将来GPUを交換すると電源容量が足りなくなる場合があります。
特に、ミドルGPUからハイクラスGPUへ交換する予定があるなら、最初から1段階上の電源を選ぶのもありです。
電源容量を盛りすぎる
余裕は大事ですが、盛りすぎも注意です。
ミドル構成なのに1000W以上を選んでも、使わない容量が多くなる場合があります。
その分の予算をGPU、SSD、メモリ、冷却などに回したほうが満足度が高いこともあります。
また、電源タップやコンセントまわりの安全性も確認したい人は、ゲーミングPCに電源タップを使うときの注意点も見ておくと安心です。
よくある質問

Q1. 電源容量が足りないとどうなりますか?
ゲーム中に突然電源が落ちたり、再起動したりすることがあります。
特に、GPUやCPUに負荷がかかった瞬間に不安定になる場合があります。
ただし、同じ症状でも熱やメモリ、ドライバーが原因のこともあるため、電源だけで断定はできません。
Q2. 電源容量が大きいと電気代も高くなりますか?
電源容量が大きいだけで、電気代が大きく上がるわけではありません。
実際に使う電力は、PCの構成や負荷で変わります。
ただし、必要以上に大きい電源を選ぶと、本体価格が高くなることがあります。
Q3. 650Wと750Wで迷ったらどちらがいいですか?
ミドル構成で今後の増設予定がないなら、650Wで足りる場合があります。
ただし、RTX 5070級以上を選ぶ、将来GPUを交換したい、長く使いたい場合は750Wを候補にすると安心です。
Q4. 750Wと850Wで迷ったらどちらがいいですか?
RTX 5070 Ti級までなら、750Wでも足りる構成は多いです。
ただし、高性能CPUと組み合わせる、ストレージやファンを増やす、将来さらに上位GPUへ交換したい場合は850Wも候補になります。
Q5. 80PLUS GOLDは必須ですか?
必須ではありませんが、初心者にはGOLD以上を目安にするのがおすすめです。
BRONZEでも使える電源はありますが、GOLD以上は効率や品質面で選びやすいモデルが多いです。
長く使うゲーミングPCなら、W数だけでなく認証も確認しましょう。
まとめ|電源容量は構成に合うW数+少しの余裕で選ぼう
ゲーミングPCの電源容量は、安定性に関わる大事なポイントです。
容量が足りないと、ゲーム中に突然落ちたり、再起動したりする原因になることがあります。
一方で、必要以上に大きすぎる電源を選ぶと、価格やサイズ面で無駄が出やすくなります。
迷ったら、まずは次の目安で考えましょう。
- フルHD中心の入門構成:550W以上
- ミドル構成:650W前後
- ハイクラスGPU構成:750W以上
- RTX 5070 Ti級や余裕を見たい構成:750〜850W前後
- ハイエンド構成:1000W以上も検討
BTOの標準構成なら、基本的には構成に合う電源が選ばれていることが多いです。
ただし、CPUやGPUを大きくカスタマイズする場合や、将来アップグレードしたい場合は、電源容量もあわせて確認しましょう。
電源は目立たないパーツですが、ゲーミングPCを長く安定して使うためには重要です。
W数だけで決めず、容量・品質・将来性をセットで選びましょう。
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